現場ウォッチング『制震ダンパー[ミライエ]』(再掲載)

熊本に大きな地震にあい1ヶ月。未だに余震も続いております。
今回の現場ウォッチングは、震災後にお問い合わせの多い『制震ダンパー[ミライエ]』について再度特集させて頂きます。

[地震から家を守る代表的な構造]
地震から家を守る代表的な構造は大きく分けて3種類あります。
①耐震構造:柱・梁・耐力壁などの構造躯体を強化する事で、地震の揺れに耐える構造(※振動自体は直接建物に伝わります。)

②免震構造:基礎と建物(土台)との間に免震装置(鉄球・ローラー・積層ゴム など)を設置し、建物と基礎を切り離す事で、建物に地震の揺れを伝えにくくする構造(ビル・マンション等)。

③制震構造:地震時に発生する建物の揺れを、躯体内(柱の間)に設置した制震装置が吸収し、地震エネルギーが建物に伝わりにくくし、揺れを低減させる構造。

簡単に言うと、①『揺れに耐える構造』②『揺れを伝えにくい構造』③『揺れを吸収する構造』です。

今回は、この中から③の『制震構造』にて使用する装置をご紹介します。

 

『制振装置』の仕組みと特徴。
制振装置(制振ダンパー)とは、『地震の力を吸収し、建物に伝わりにくくする』装置です。建物の柱と柱の間に『制振装置』を設置し、建物にかかる地震の力を装置で吸収させる事で、建物の倒壊を防止します。
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ここからは、木造住宅での制震ダンパー供給率No.1を誇る、タイヤブランド『ダンロップ』でお馴染みの『住友ゴム工業株式会社』が開発した制震ダンパー『MIRAIE(ミライエ)』を例に挙げて、簡単な仕組みの説明をします。

 

『高減衰ゴムの力で地震のエネルギーを変換』
制振装置は、『地震の力を吸収させる部分』がとても重要な部分になります。ミライエは、『高減衰ゴム』という特殊なゴムを使用しており、この素材には、『運動エネルギーを熱エネルギーに変換する』という特徴があります。

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この『高減衰ゴム』の技術は、もともとは大きな橋を建築する際に、橋の震れを抑える為に使用されている制震技術です。天草の『東大維橋』や長崎の『女神大橋』にも採用されている技術で、その技術を住宅用に改良したものが『ミライエ』です。

例を挙げると、一般のゴムボールと高減衰ゴムボールを地面に落とすと、一般のゴムボールが跳ね上がるのに対し、高減衰ゴムボールはほとんど弾みません。(上動画を参照)これは、高減衰ゴムボールが運動エネルギーを瞬時に熱エネルギーに変えて、吸収・発散するためです。(実物が光の森の展示場にありますので、興味のある方は是非お試し下さい!)

 

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大きな地震の後には『余震』がつきものです。建物の倒壊は、余震による被害も多く、繰り返しの地震に強い事は、長持ちする家づくりにとってとても大事な事です。上記のグラフは、制震装置(ミライエ)の有無による地震の震れの差を比較した実験データです。グラフを見ると、ミライエが繰り返しの地震にも強いことがうかがえます。下の動画は、実験の様子です。

また、加熱による促進劣化試験では、90年経過しても性能がほとんど変わらず効果を発揮する事が証明されています。長寿命でメンテナンスも不要なのはとても魅力的です。

[現場での取り付けの様子]

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上のイメージ写真の様に、柱と柱の間にダンパーを配置していくのですが、設計段階で位置を決定し、基礎に直接固定させる必要があります。

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まずは設定された取り付け位置の確認

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取り付け位置を確認したら、あらかじめ設定していた場所に、金物を使いダンパー本体と基礎と直接固定させます。

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下の部分を固定後、一度施工要領を確認

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次は、梁下の部分をスぺーサーと金物を使い固定します。

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設置完了。実際に制震ダンパーを設置した壁の中はこのようになっています。

 

最後にミライエの特徴のまとめです。

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建造物は、地震で負荷がかかる度にダメージを蓄積していきますが、ミライエの様な『制振装置』を設置する事で、家の損傷・倒壊を最小限に防ぎ、家族を守る事、更には家の資産価値を守っていく事へも繋がります。

また、実際に今回の震災前に導入されたお宅を拝見させて頂いたところ、同地域の他のお宅よりも被害状況が圧倒的に少なく、塗り壁の小さなヒビ程度の被害で済んだという実例もあります。

今回の震災で、『熊本には大きな地震を発生させる断層がある』という事が解りました。大切なお住まいを守る為に、地震に対して何らかの対策をされる事が、[長く住み続けられる]事に繋がります。

これを機に、地震に対しての設備に目を向けられてみてはいかがでしょうか?

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